社会福祉法人 悲田院

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20代の先輩たちの声

就労支援から入所支援へ。変わったこと、変わらないこと。

Kさん
所属:早良厚生園
入職:2023年

就労支援を担当していた頃、利用者さんが地域のお店で買い物できるよう、職員みんなで支援方法を考えました。

セルフレジに見立てたものを作ったり、列に並びやすいよう床に矢印を貼ったり。順番を待つことや店員さんへの挨拶も、繰り返し練習しました。

そして実際に地域のお店へ行った時、練習を思い出しながら落ち着いて買い物される姿を見ることができました。

現在は入所支援を担当しています。仕事内容は変わりましたが、就労支援で経験した「その方ができるところまで頑張れるように声を掛ける」「少しでも楽しみながら取り組めるようにする」という考え方は、今の支援にも活きています。

できることを増やす支援も、今できていることを長く続けられるようにする支援も、一人ひとりの可能性を考えるという点では同じ。

二つの仕事を経験したことで、支援を見る視野が広がったと感じています。

「食べたい」を、できる形に変える。

Uさん
所属:早良厚生園(管理栄養士)
入職:2020年

管理栄養士として大切にしているのは、「危険だから」「身体によくないから」とすぐに諦めるのではなく、どうすれば安全に楽しんでいただけるかを考えることです。

「お餅の入ったぜんざいが食べたい」「海苔巻きが食べたい」といった利用者さんの希望に対して、食材や調理方法を工夫し、他職種とも相談しながら実際の提供につなげています。

食事は栄養をとるためだけではなく、何歳になっても生活を楽しむ大切な時間の一つだと思っています。

また、食事量の低下や体重減少があった時には、管理栄養士だけでは判断できません。生活支援員が気づく日常の変化、看護師が見る体調面など、それぞれの視点を持ち寄りながら支援を考えています。

 

「自分がしたい支援」ではなく、    「その人に必要な支援」を。

Tさん
所属:四箇厚生園
入職:2024年

入職した頃は、利用者さん一人ひとりに合わせて支援することが難しく、先輩職員に教えてもらいながら対応することが多くありました。

自分では良かれと思って行動したことが、利用者さんにとっては負担になってしまったこともあります。

その時、先輩から言われたのが、

「自分がどうしたいかではなく、利用者さんがどう感じるかを考えることが大切」

という言葉でした。

それからは、すぐに行動するのではなく、表情や普段との違いを見ながら、「今、この方には何が必要なんだろう」と一度考えてから関わることを意識しています。

 

「自分らしく」で、主任へ。

Sさん
所属:白糸農園
入職:2019年

主任への昇格の話をいただいた時は、「自分に務まるのだろうか」と不安で、お断りしようとも考えました。

これまでの主任の先輩方と自分を比べて悩んでいた時にかけてもらったのが、「これまで通り、ありのままでいいんだよ」という言葉でした。

その言葉で肩の荷が下り、「自分らしく頑張ってみよう」と新しい役割に挑戦することができました。

主任補佐になった当初は、先輩職員の異動も重なり、分からないことばかり。それでも、立場に関係なく分かる人に聞き、周囲の力を借りながら一つずつ経験を重ねてきました。

今は職員を指導する中で、自分に分かりやすいやり方が、相手にも分かりやすいとは限らないことを大切にしています。

一人ひとりとコミュニケーションを取り、その人に合った関わり方を考えることも、主任としての自分の成長につながっていると感じています。

支援だけじゃない。福祉の仕事は、もっと広い。

Iさん
所属:早良厚生園
入職:2023年

入職した頃は、福祉の仕事は利用者さんへの支援が中心だと思っていました。

実際に働く中では、施設や部署の紹介動画を作ったり、販売品の活用方法について職員へアンケートを取り、レシピを作って販売会で活用したりと、施設のことを外部の方に知っていただく仕事にも関わってきました。

そうした経験を通して、普段の支援だけでは気づかなかった施設の特徴や地域の方の声に触れ、改めて「早良厚生園らしさ」を考えるきっかけにもなりました。

また、支援に悩んだ時には、同じ部署だけでなく他部署や他施設の職員に相談することもあります。就労支援、自立訓練、生活支援では、それぞれ利用者さんを見る視点や声の掛け方が違います。

「そういう見方もあるんだ」と知ることで、一つの方法にとらわれず、その方に合った支援を考えられるようになりました。

利用者さんを支援することはもちろん、施設の魅力を外へ伝えたり、法人の中でいろいろな人と関わったりすることも、福祉の仕事の面白さだと感じています。

「話を聞いてくれる人」になることから。

Kさん
所属:四箇厚生園
入職:2025年

入職した頃は、声を掛けてもあまり反応していただけない利用者さんがいました。

「もうすぐご飯なので食堂に行きましょう」といった必要な声掛けだけでなく、

「今度の外出はどこに行くんですか?」など、その方が楽しみにしていることについて話すようにしたところ、少しずつ笑顔で答えてくださるようになりました。

それからは、食事や活動の前に声を掛ける時にも、用件だけを伝えるのではなく、楽しくお話しする時間をつくることを意識しています。

利用者さんとの信頼関係をつくる上で大切なのは、「この職員は自分の話を聞いてくれる人だ」と感じてもらうことだと思います。

好きなことや楽しみにしていることを聞きながら、

「あなたのことをもっと知りたい」という気持ちを日々の関わりの中で伝えていく。

その積み重ねが、少しずつ信頼関係につながっていくのだと感じています。

支援は、一人ではつくれない。

Kさん
所属:四箇厚生園
入職:2022年

入職前は、利用者さんと関わり、一人ひとりに合わせて支援することが仕事の中心だと思っていました。

実際に働いてみると、それだけではありません。行事や外出を企画したり、利用者さんと行き先を相談したり、周囲の職員に協力をお願いしたり。さまざまな人と関わりながら、一つの支援や企画を形にしていく仕事だと分かりました。

最初は、周囲と協力しながら進めることの難しさも感じました。でも数年働く中で、自分一人で頑張るのではなく、困っている人がいれば自然に手を貸し、助けてもらった時にはきちんと感謝することの大切さを学びました。

職員同士で意見が食い違うこともあります。それでも振り返ると、みんなの根底には「利用者さんにとってもっと良くしたい」「職場をもっと良くしたい」という思いがあると感じています。

大変な時にも支えてくれる人がいる。

人の温かさは、入職前に感じた印象と今も変わっていません。

手伝わないことも、支援になる。

Hさん
所属:早良厚生園
入職:2022年

入職するまで、障がいのある方と関わる機会はほとんどありませんでした。

働き始めた頃に難しかったのは、利用者さんが困っているように見えた時、すぐに手伝った方がいいのか、それとも少し待った方がいいのかを判断することでした。

最初は「困っているなら手伝わないと」と思い、すぐに手を貸そうとすることもありました。

そんな時、先輩職員から教えてもらったのが、「すぐに手を貸すのではなく、待つことも支援の一つ」ということでした。

少し待ってみると、利用者さん自身でできることがあります。

その経験から、何でも職員がするのではなく、その方が自分でできることや、自分で選んだり決めたりすることを大切にするようになりました。

施設ごとの支援の違い「できることを増やす」支援と、「できることを支える」支援。

Kさん
所属:早良厚生園
入職:2023年

四箇厚生園から早良厚生園へ異動し、利用者さんの年齢や生活の違いによって、必要な支援も変わることを実感しました。

四箇厚生園では、若い利用者さんも多く、できることを少しずつ増やしていく支援を考える機会が多くありました。

一方、早良厚生園では高齢の利用者さんも多く、今できていることを、これからも続けられるように支えることの大切さを感じています。

四箇で経験した、活動や服薬を拒まれた時に無理に促すのではなく、その方の気持ちやタイミングを考えて関わるという姿勢は、今の支援にも活きています。

二つの施設を経験したことで、「その人に必要な支援は、年齢や暮らしによって変わっていく」ということを学び、支援を見る視野が広がったと感じています。